「寝ても、覚めても、あなたを愛している」
これは救世軍清瀬病院のホスピス病棟にて開催した個展に出した作品です。
作品の上部に孔雀がいます。
孔雀って、動物園でも見れますが、私が通っていた大学の研究室でモチーフ用に飼育していました。
実際の孔雀は、すごく臆病で、ちょっと怖い事、大きな音がするとしょっちゅう鳴いていました。
結構大きいのに、とても美しいのに、繊細な気質を持っているのだなあと。
孔雀ってそんな臆病な姿なのに、卵やひなを守るためには毒蛇や毒虫を攻撃するので、仏教でも信仰されているようです。
そんなかっこいい孔雀が花冠を作ろうとして寝落ちしてしまったお姫様を守っているような姿を描きました。
この作品を発表した個展、今までの作品をかき集めても壁面に対して作品点数が足りないのが問題でした。
なので、平日仕事をする時間以外はほとんど制作に費やしていました。
電車に乗っている時に、頭の中で絵を描き、次の絵を考え・・・家ではひたすら筆を進める。
寝る間も食べる間も惜しむ、めちゃくちゃな期間でもありました。
ちょっと話を大学時代へ戻すと・・・
私、大学自体にプロテスタントの教会に所属する女性と不思議な出会いがありました。
「ゴスペルコンサート行かない?」と言われて、ちょうど予定がなかったのでついて行ったら日曜礼拝だったという出来事がありました。
とてもびっくりしました^^;
確かにコンサート?でもあったのですが、牧師さんがちゃんと説教もして、初めての日曜礼拝を経験したのです。
それからなんだかんだ、期間にしてみると半年くらい通っていました。
その時出会った印象的なゴスペルソングや讃美歌は今でも覚えています。
「He never sleeps」という曲がありました。
四六時中、世界中の祈りを主が聞いていらっしゃるから、働いているからとても寝る暇がないという。
夜中に、明け方に誰も会わずに黙々と筆を進める制作時間は、
私にとって願いを画面に込める、祈りのような時間でもあります。
大変で孤独な状況でも、祈りのような声を、聞いて助けてくださる神様。
本人が気づかなくても、寝てても、優しく、力強く、共にしてくださる。
それを知った時に、また力が湧き、止まった時間が加速して進んでいくような気がしました。
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